2012年08月13日
豚の違いを感じる
さて、帰国して半年以上経ち、
クラテッロをはじめとした加工肉に着手しておりますが、
思う様に使いたい豚が見つからないのが正直なところ。
勿論こだわっている農家さんいらっしゃいますが、
とにかく少ないなぁという印象です。
少ないというのはエサにこだわるも、肝心の飼育期間が短いのが殆んどであり、、、
まぁコストがかかる事やらを考えるとしょうがないのかもしれませんね。
欧米人と比べ、肉よりも魚を食べる文化も後押ししてるのかな。
でも、美味しいの食べたいな。
では、イタリアをはじめとしたヨーロッパ諸国は?と言うと、とにかく豚の飼育期間が日本より遥かに長いんです。
少なくとも、日本より5か月以上は長く。これが最低ラインです。
もうこれは牛肉か?って程に赤身で、切っても水っぽくない。そして何より脂が旨い!!これに尽きます!
脂が旨いんで、もう町のお肉屋さん行ったら大変ですよ。
入った途端に、ウットリするような甘ーい香りに包まれていますから、それだけでワインが欲しくなる!!
ジベッロ村近くのクラテッロ工房で働いていた時、トスカーナ州はモンタルチーノ地方にある
チンタセネーゼ豚を扱う農家さんから、このチンタセネーゼで余すことなく
ハム、サラミを作ってほしいとオファーがあり、
屠畜から立ち会わせてもらいましたが、
捌いていて既にドライエイジングが施されているのでは?てなほど、まな板に肉汁が残らない。
ウーン、思わず黙ってしまいました。
ちなみに、チンタセネーゼと言う豚は、3年以上の飼育が決められており、
首の辺りがベルト状に色が切り替わっているのが特徴です。
チンタ=ベルト という意味。
チンタセネーゼは極端ですが、結局エサ云々と言うよりは(もちろん大事ですが)、
長く育てなければ肉、脂がのってこないんです。
そんな思いを込めた豚探し、これからも続きそうです。
オステリア トリオンフォ
長野市北石堂町1175-9リーベ石堂2F
tel&fax 026-223-8550
Posted by trionfo at 10:35│Comments(5)
│シェフのイタリア回帰録
この記事へのコメント
初めてコメントします。ブランフェムトと言います。もしかして、と思うのですが イタリア語で女性名の「ビアンカ」はイタリア語でも言うかわからないけど、白のブランから派生したのか?と思ったのだけどどうなんだろう?。
さて、日本の農業は欧米のそれと比べて「園芸」と言われる位手間がかかってると言われてましたが、反対に畜産は短いんですね。肉食が人種的に浸透してないからか。「鋼の錬金術士」描いてた荒川弘(てっきり男性と思ってたら女性だと数ヶ月前に知った)が「銀の匙」で農業学校で自分が担当飼育してた子豚の肉を食べれるか
さて、日本の農業は欧米のそれと比べて「園芸」と言われる位手間がかかってると言われてましたが、反対に畜産は短いんですね。肉食が人種的に浸透してないからか。「鋼の錬金術士」描いてた荒川弘(てっきり男性と思ってたら女性だと数ヶ月前に知った)が「銀の匙」で農業学校で自分が担当飼育してた子豚の肉を食べれるか
Posted by ブランフェムト at 2012年08月13日 11:05
Buongiorno~
チンタセネーゼは3年以上ですかっ!
日本は銘柄豚でも220日前後なんでしょ?飼育期間が長くなればそれだけ、与えている飼料の影響が肉質にハッキリ出てくるわけだ。
1枚目の写真、たまらんね。可愛くって!
どの部位も余すことなくハムやサラミに加工して欲しいと願うくらい、彼らは3年間大切に育てられたのだろうなあ。
耳や鼻や豚足、血を使ったサラミやソーセージもあるのかしら。捨てるところなんか無いんだろうね。
屠畜、解体、加工を経験し、それを食べて「美味しい♪」と喜ぶお客さんの笑顔を知っているノリチーノ。
あなたの作ったサラミが美味しいわけだ。
決めた!!!『チンたー・ベルト』に改名しよう。やり直そう。生まれ変わるぜ!(←なんとかならんかなあ~この人)
豚さんの写真を見て、可愛い!と同時に、美味しそう!とも思ってしまいました。罪深い私チンたー・ベルト。
食材を愛していない料理人の皿は食べたくない。
ありがたくいのちをいただきます。
チンタセネーゼは3年以上ですかっ!
日本は銘柄豚でも220日前後なんでしょ?飼育期間が長くなればそれだけ、与えている飼料の影響が肉質にハッキリ出てくるわけだ。
1枚目の写真、たまらんね。可愛くって!
どの部位も余すことなくハムやサラミに加工して欲しいと願うくらい、彼らは3年間大切に育てられたのだろうなあ。
耳や鼻や豚足、血を使ったサラミやソーセージもあるのかしら。捨てるところなんか無いんだろうね。
屠畜、解体、加工を経験し、それを食べて「美味しい♪」と喜ぶお客さんの笑顔を知っているノリチーノ。
あなたの作ったサラミが美味しいわけだ。
決めた!!!『チンたー・ベルト』に改名しよう。やり直そう。生まれ変わるぜ!(←なんとかならんかなあ~この人)
豚さんの写真を見て、可愛い!と同時に、美味しそう!とも思ってしまいました。罪深い私チンたー・ベルト。
食材を愛していない料理人の皿は食べたくない。
ありがたくいのちをいただきます。
Posted by カラメッラたー at 2012年08月13日 18:14
ブォナセーラ!
お肉屋さん店内に充満する脂の香りを肴にワインだなんて!
官能的すぎ!!お財布に優しすぎ!!
お肉屋さん店内に充満する脂の香りを肴にワインだなんて!
官能的すぎ!!お財布に優しすぎ!!
Posted by チンたー・ベルト at 2012年08月13日 22:21
>ブランフェムトさん
コメントありがとうございます。
最初のブランに関しては、僕はわかりません。
育てた豚が食べれるかどうかは、正直複雑な気持ちになりますが、その分、その地の彼らは余す事無く全てを加工します。
コメントありがとうございます。
最初のブランに関しては、僕はわかりません。
育てた豚が食べれるかどうかは、正直複雑な気持ちになりますが、その分、その地の彼らは余す事無く全てを加工します。
Posted by trionfo
at 2012年08月15日 13:03

>チンたー・ベルトさん
はじめまして!? コメントありがとうございます。
嫌な臭いのしない、
甘ーい香りに包まれたお肉屋さん、居るだけで、ドキドキするんです。
熟成を経た肉類、そして、そこで作ったサラミ類の香りが混ざりあって、肉好きにはたまりません!!
はじめまして!? コメントありがとうございます。
嫌な臭いのしない、
甘ーい香りに包まれたお肉屋さん、居るだけで、ドキドキするんです。
熟成を経た肉類、そして、そこで作ったサラミ類の香りが混ざりあって、肉好きにはたまりません!!
Posted by trionfo
at 2012年08月15日 13:09
